H歴。 武力による戦争は根絶された。争いは武力ではなく人の精神に干渉する特殊なマイクにとって代わった。 その名も「ヒプノシスマイク」。 このマイクを通したリリックは人の交感神経、副交感神経等に作用し、様々な状態にすることが可能になる。 H歴3年。 各ディビジョン代表のMCグループが戦い、 勝った地区は決められた分の他の領土を獲得することができる「ディビジョン・ラップバトル」が 開催されるようになった。 第二回ディビジョン・ラップバトルでは、 第一回のファイナリストである 「Buster Bros!!!」「MAD TRIGGER CREW」「Fling Posse」「麻天狼」 に加え、 「どついたれ本舗」「Bad Ass Temple」 が決勝トーナメントへ進出し、勝敗を決した。 時は第二回ディビジョンラップバトルの終了直後――…。 ディビジョンを背負う男たちが挑む、新たな戦いが開幕!
「オレは世界一のジャズプレーヤーになる。」 ジャズに魅了され、テナーサックスを始めた仙台の高校生・宮本大(ミヤモトダイ)。 雨の日も風の日も、毎日たったひとりで何年も、河原でテナーサックスを吹き続けてきた。 卒業を機にジャズのため、上京。高校の同級生・玉田俊二(タマダシュンジ)のアパートに転がり込んだ大は、ある日訪れたライブハウスで同世代の凄腕ピアニスト・沢辺雪祈(サワベユキノリ)と出会う。 「組もう。」 大は雪祈をバンドに誘う。はじめは本気で取り合わない雪祈だったが、聴く者を圧倒する大のサックスに胸を打たれ、二人はバンドを組むことに。そこへ大の熱さに感化されドラムを始めた玉田が加わり、三人は“JASS”を結成する。 楽譜も読めず、ジャズの知識もなかったが、ひたすらに、全力で吹いてきた大。幼い頃からジャズに全てを捧げてきた雪祈。初心者の玉田。 トリオの目標は、日本最高のジャズクラブ「So Blue」に出演し、日本のジャズシーンを変えること。 無謀と思われる目標に、必死に挑みながら成長していく “JASS”は、次第に注目を集めるようになる。「So Blue」でのライブ出演にも可能性が見え始め、目まぐるしい躍進がこのまま続いていくかに思えたが、ある思いもよらない出来事が起こり…… 情熱の限りを音楽に注いだ青春。その果てに見える景色とはー。