「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、シド・カゲノーとして異世界に転生した。新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、陰に潜み、陰を狩る者──シャドウを演じ、付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する「シャドウガーデン」を組織する。すべては妄想の産物……そのはずだった。ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。赤き月は昇り、覚醒の刻は来た──!
ここが、私たちの居場所だから 数千を超える学校で形成された巨大な学園都市「キヴォトス」。 ここでは銃を手にした生徒たちの諍いが、日常的な風景になっている。 その中で、砂に包まれた「アビドス高等学校」は廃校の危機に瀕していた。 状況を脱すべく奮闘する「対策委員会」の5人の生徒が、 「先生」と呼ばれる“大人”と出会い、物語は動き始める。
山形県に住む高校1年生の八ッ瀬柊(やつせ・ひいらぎ)は、「周りと上手に過ごしたい」「人に嫌われたくない」という想いから気づけば頼まれごとを“断れない”性格に。自ら進んで“誰かのために”を一生懸命にやってみるも、何かが上手くはいかず、親友と呼べる友だちもいない。いつものように頼まれごとを引き受けて、なんだか上手く行かなかったある夏の日。人間の世界に“母親を探しに来た”という鬼の少女・ツムギに出会う。彼女は自分勝手で、柊とは正反対で──。